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減点主義の会社は伸びない|加点主義で「安心×熱意」を回す

更新日:2月24日


減点主義と加点主義の会社組織を対比して示したインフォグラフィック。  左側は「減点主義の会社は伸びない」というタイトルで、暗い背景に大きな赤いバツ印が描かれている。その下では、うなだれて謝罪するような姿勢のビジネスマンたちが、それぞれ透明な箱の中に閉じ込められている。足元には錆びついて噛み合わない歯車があり、「失敗=終わり」「主体性喪失」というテキストが配置されている。  右側は「加点主義で『安心×熱意』を回す」というタイトルで、明るく輝く背景に大きな青いプラス記号が描かれている。その下には、「安心(一歩踏み出す力)」を示す足跡のアイコンと、「熱意(ワクワクする心)」を示す炎のアイコンがあり、これらが融合して上昇する渦巻き状の矢印(成長のサイクル)を形成している。その渦巻きの中を、ビジネスマンやビジネスウーマンが生き生きと駆け上がっており、周囲にはスムーズに回転する歯車が配置されている。「挑戦=成長」「自律型組織」というテキストが添えられている。  全体として、減点主義は社員を萎縮させ組織を停滞させる一方、加点主義は安心と熱意を育み、挑戦と成長を促す自律型組織を生み出すことを視覚的に表現している

多くの経営者は、「社員が目標を持てば、自然にやる気が上がり、成果につながる」と理解しています。しかし現場では、同じ“目標”でも結果が大きく分かれます。


違いを生むのは、目標そのものではなく、その目標が“強制されたもの”か、“自ら選んだもの”か、そして何より——職場が 減点主義 なのか 加点主義 なのかです。


加点主義と減点主義で会社はどう変わる?


孝(こう)社労士事務所では、職場の状態を次の2軸で整理します。


  • 安心:社員が一歩前へ進むことができる状態

  • 成長(熱意×思考×行動):熱意=「仕事が好き」「仕事にわくわくする」「仕事に熱意がある」その熱意を起点に、思考し、行動し、改善が回り続ける状態


この2つは上下関係ではなく、並列の2軸です。ただし現実には、成長を“継続的に回す”ためには安心が必要になります。


安心が弱いと、社員は一歩が出ません。一歩が出なければ、熱意×思考×行動の回転は止まります。


逆に、安心が整うと挑戦が続き、成長が回り続けます。


強制された目標は「減点主義」を生む


目標が強制された職場では、社員はこう感じやすくなります。

  • 失敗したら怒られる

  • 余計なことを言うと損をする

  • 指示通りにやっていれば安全

  • 工夫するほどリスクが増える


この空気が生むのが 減点主義 です。


減点主義の環境では、社員は「点を取る」より「点を落とさない」ことに集中します。


結果として、創造性は消え、挑戦は止まり、主体性が失われます。


職場では、こんな変化が起きます。

  • 提案が減る

  • 工夫が消える

  • 報告・相談が遅れる(または減る)

  • “言われたことはやる”が増える

  • 静かに辞める人が増える


減点主義は、安心を削り、成長の回転を止める仕組みになりやすいのです。


自ら選んだ目標は「加点主義」を生む


一方で、社員が自ら選んだ目標を持つ職場では、空気が変わります。

  • 失敗は成長の一部

  • 挑戦したこと自体が評価される

  • 工夫や提案が歓迎される

  • 自分で考えて動くことが奨励される


この空気が生むのが 加点主義 です。


加点主義の職場では、「失敗しないこと」ではなく、一歩前へ進むことが正当に評価されます。


すると社員の中で、次の回転が起きます。

  • 熱意(仕事が好き/わくわくする/熱意が湧く)

  • 思考(どうすれば良くなるかを考え始める)

  • 行動(小さく試し、改善を積み重ねる)


つまり加点主義は、安心を保ちながら、成長(熱意×思考×行動)を継続的に回す設計になります。


加点主義の本質は「甘さ」ではなく、設計である


加点主義は「優しい職場」や「甘い評価」ではありません。成果を出し続けるための 運用設計 です。


ポイントは3つです。


① 失敗の扱いを決める

失敗を「罰」にすると、挑戦が止まります。失敗を「学び」にすると、挑戦が続きます。


② “小さな前進”を評価対象に入れる

結果だけを見ると、社員は保守的になります。提案、改善、工夫など、前進のプロセスも評価に含める必要があります。


③ 安心の土台を整える(ここが抜けると継続しない)

加点主義を続けるには、安心の土台が必要です。ここを「感覚」ではなく、孝(こう)社労士事務所ではマズローの欲求5段階説×労務管理で整理します。


安心の土台──マズローの欲求5段階説×労務管理


人は、低い欲求が満たされないと、上の欲求(挑戦・創造性・成長)へエネルギーが回りにくくなります。


つまり、成長(熱意×思考×行動)を継続的に回すには、安心の土台が欠かせないということです。


1)生理的欲求:生活を守れるか

  • 賃金が生活を守る水準になっているか

  • 残業が常態化していないか(労働時間管理)

  • 休日が確保され、休めているか(回復できるか)


2)安全の欲求:危険・不安がないか

  • 就業ルールや評価基準が明確で、運用がブレないか

  • ハラスメント対策が機能しているか

  • 社会保険などの整備・運用が適切か


3)所属の欲求:孤立しないか(相談できるか)

  • 相談・報告がしやすいか?

  • 上司が話を受け止める姿勢を持てているか?

  • 情報共有が滞っていないか?


4)承認の欲求:見てもらえているか(努力が報われるか)

  • 結果だけでなく、改善・提案・工夫が評価されているか

  • 頑張りが報われる仕組みがあるか


5)自己実現の欲求:挑戦できるか(力を発揮できるか)

  • 自分で考え、試せる裁量があるか

  • 新しい提案が歓迎されるか

  • 成長の機会(役割・経験)が用意されているか


この土台が整うほど、社員は一歩前へ進めます。そしてその一歩が、成長(熱意×思考×行動)を回し続ける力になります。


まとめ:減点主義をやめることが、成長を取り戻す第一歩


社員のやる気を上げたい。提案や工夫を増やしたい。離職を下げたい。


そのとき最初にやるべきは、「目標を厳しくすること」ではありません。


まず、職場が 減点主義 になっていないかを点検し、加点主義が回る土台(安心×成長) を整えることです。


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