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社員が自分で考えて動かない原因は能力不足だけではない


製造業と介護業界の職場で、社員が自走しない原因や指示待ち社員が増える職場状態を表した画像


指示待ち社員が増える職場で、最初に見直すべきこと


「うちの社員は、自分で考えて動かない」「言われたことはやるけれど、それ以上のことをしない」「何でも確認してくる。もっと自走してほしい」

このように感じている中小企業の経営者の方は、多いと思います。


人手不足が続く中で、経営者がすべてを指示し、確認し、最後に判断する状態には限界があります。

本当は、今いる社員が自分で考えて動き、最大限の力を発揮できる職場をつくりたい。そう考えるのは自然なことです。


ただし、社員が自分で考えて動かない原因を、すぐに「能力が足りない」「やる気がない」「最近の若い人は受け身だ」と決めつけてしまうと、本当の原因を見落としてしまうことがあります。


私は、メーカーで約15年、介護現場で約10年、合わせて約25年ほど現場で働いてきました。その経験から感じるのは、社員が動かないように見える場面でも、本人の能力や意欲だけが原因とは限らないということです。


現場で働く側から見ると、「どこまで自分で判断してよいのか分からない」「失敗したら強く責められるかもしれない」「提案しても反応がない」「頑張っても見てもらえていない」と感じることがあります。


一方で、社会保険労務士の視点から見ると、そこには職場のルール、役割分担、相談しやすさ、評価の伝え方といった労務管理上の課題も隠れています。


つまり、社員が自分で考えて動かない原因は、能力不足だけではありません。社員が自分で考えて動きにくい職場状態になっている可能性があります。


自分で考えて動くことができない社員なのか、自分で考えて動きにくい職場なのか


まず大切なのは、「自分で考えて動くことができない社員」なのか、「自分で考えて動きにくい職場」なのかを分けて考えることです。


社員に対して、「もっと自分で考えて」「主体的に動いて」と言いたくなる場面はあると思います。しかし、自分で考えるためには材料が必要です。判断するためには基準が必要です。動くためには、どこまで任されているのかが見えている必要があります。


たとえば、次のような状態はないでしょうか。

仕事の目的が共有されていない。誰が何を担当するのか曖昧になっている。どこまで自分で判断してよいのか分からない。失敗したときに強く責められる雰囲気がある。

提案しても反応がない。頑張っても認められている実感がない。評価の基準が見えにくい。

このような状態が続くと、社員は自分で動くよりも、指示を待つ方が安全だと感じます。これは怠けているというより、職場の中で自分から動く安心感や前向きさが弱くなっている状態です。


最初に見直したいのは仕事の目的


社員が自分で考えて動かない職場で、最初に見直したいのは仕事の目的です。

仕事の目的が見えないと、仕事はただの作業になりやすくなります。


たとえば、「この資料を作っておいて」とだけ伝えた場合、社員は資料を作ります。

しかし、その資料が何のために必要なのか、誰に見せるものなのか、何を判断するためのものなのかが分からなければ、言われた通りに作るしかありません。


一方で、「お客様に分かりやすく説明するための資料を作ってほしい」「社内で判断するために比較できる形にしてほしい」と目的が伝わっていれば、社員は考えやすくなります。

自分で考えて動くとは、勝手に動くことではありません。目的に沿って、自分で考えて動けることです。


役割と判断範囲が曖昧だと確認が増える


次に見直したいのは、役割と判断範囲です。

経営者からすると、「それくらい自分で判断してほしい」と思うことがあります。


しかし社員からすると、「勝手に決めてよいのか分からない」ということがあります。

ここまでは自分で決めてよい。ここから先は相談してほしい。この内容は上司に確認してほしい。この範囲なら、多少の失敗があっても任せる。


このような基準があると、社員は動きやすくなります。逆に基準がない職場では、社員は確認を増やします。その結果、経営者からは「なぜ自分で考えないのか」と見えてしまうのです。


安心と承認が、自走する力を支える


社員が自分で考えて動けば、失敗することもあります。そのときに必要以上に責められたり、人前で強く叱られたりすると、社員は次から自分で動きにくくなります。


大切なのは、失敗を責めるだけで終わらせず、「何が起きたのか」「次はどうすれば防げるのか」「どこから相談するのか」を一緒に整理することです。


また、認められている実感も大切です。人は、自分の努力や工夫が見られていないと感じると、少しずつ前向きさを失いやすくなります。

「この対応は助かった」「この工夫は良かった」「前より早くできるようになった」「次はここまで任せたい」

こうした具体的な声かけが、社員の責任感や成長実感につながります。


まずは職場状態を見える化する


社員が自分で考えて動かないときに見るべきなのは、社員本人だけではありません。職場の状態も見る必要があります。


仕事の目的は伝わっているか。役割や判断範囲は明確か。相談しやすい雰囲気はあるか。

頑張りや工夫が認められているか。

こうした職場状態が整ってくると、今いる社員が安心して働き、自分の役割を理解し、前向きに力を発揮しやすくなります。


孝(こう)社労士事務所では、社員の仕事への前向きさを確認する入口として、前向きさ診断を用意しています。


達成感、認められている実感、仕事への誇り、使命感や責任感、成長している実感、ステップアップ感。こうした視点から、社員が自分で考えて動きやすい職場状態になっているかを整理します。


社員が自分で考えて動かない、指示待ち社員が増えている、今いる社員が最大限の力を発揮できる職場をつくりたい。そう感じている経営者の方は、まず職場状態を確認することから始めてみてください。


無料の労務リスク診断 URL:https://www.koh-sharousi.com/ansin


無料の前向きさ診断 URL:https://www.koh-sharousi.com/seichou

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