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社員が育たない原因はスキル不足だけではない|見えない成長を引き出す職場づくり

更新日:2 日前



左側は製造現場で作業着姿の社員4人が図面やパソコンを囲んで話し合い、右側は介護施設で職員3人が車いすの高齢女性に寄り添う様子。中央に「見えない力が組織を育てる」「安心が土台になり 成長が動き出す」と表示されている。

「以前より仕事は早くなった。それなのに、自分から動こうとしない」


「資格や知識は増えているのに、職場に活気がない」

このような状態を見て、社員が育っていないと感じる経営者もいるのではないでしょうか。


しかし、社員の成長は、業務スピードや資格、成果だけに表れるものではありません。


質問する。改善方法を考える。周囲を助ける。失敗から学ぶ。状況に応じて行動を変える。

こうした変化は数値に表れにくいため、見落とされることがあります。


社員が育たない原因は、スキル不足だけではありません。

本来育てるべき成長が、評価されず、表に出にくくなっている可能性があります。


社員の成長には「見える部分」と「見えにくい部分」がある


社員の成長は、次の二つに分けて考えると整理しやすくなります。

見える成長

見えにくい成長

資格や専門知識

自分で考える力

業務スピード

状況への適応力

作業の正確性

周囲と協力する力

売上や生産量

仕事の目的を考える力

指示への対応

失敗から学び、修正する力

見える成長は、数字や結果で確認しやすいものです。


一方、見えにくい成長は、日々の質問、提案、相談、周囲への働きかけなど、小さな行動に表れます。


そのため、経営者や上司が成果だけを見ていると、社員の変化に気づけないことがあります。


例えば、社員が指示どおりに黙って仕事をしている状態を、

「素直になった」

「仕事に慣れた」

と見ることもできます。


しかし、実際には、

「意見を言っても変わらない」

「質問すると責められる」

と考え、発言を控えている可能性もあります。


表面だけでは、成長しているのか、諦めているのかは分かりません。


私が現場で感じたこと


私は、メーカーの開発・試作部門で約15年、介護現場で約11年働いてきました。

職場の状態によって、行動が変わります。


意見を聞いてもらえる職場では、工夫や提案を積極的に出しています。


一方、間違いを強く責められる職場では、判断を避けて確認を増やすことがあります。


これは、能力が急に下がったからではありません。


自分で考えて動くより、指示を待つ方が安全だと判断しています。


したがって、社員の成長を考えるときは、本人の能力だけでなく、その能力を出せる職場になっているかを見る必要があります。


安心は、すべての成長を支える土台


社員の成長を支える最初の条件は、安心して働けることです。


ここでいう安心とは、単に人間関係が良いという意味ではありません。労務管理によって整える、働くための基本的な土台です。


  • 労働時間や休日が適切に管理されている

  • 賃金や評価の基準が分かりやすい

  • 就業上のルールが明確になっている

  • ハラスメントに対応する仕組みがある

  • 困ったときに相談できる

  • 質問や意見を理由に、不利益を受けない


こうした土台が不安定な職場では、社員は成長することよりも、自分を守ることを優先します。


・失敗しないこと。

・注意されないこと。

・余計なことを言わないこと。


これが行動の基準になれば、資格や技術は身についても、自律性や改善行動は育ちにくくなります。


安心は、見える成長だけを支えるものではありません。


見える成長と見えにくい成長の両方を支える土台です。


見えにくい成長を動かす「熱意・思考・行動」


安心の土台が整ったら、次に必要なのが成長の循環です。

当事務所では、社員の成長を次の流れで捉えています。

熱意→思考→行動


熱意


・達成感

・認められている実感

・仕事に対する誇り

・使命感、責任感

・成長実感、ステップアップ感

以上の事柄が満たされると、熱意が生まれます


思考


熱意が生まれると、社員は仕事について考え始めます。

なぜ、この作業が必要なのか。

もっと良い方法はないか。

相手は何に困っているのか。

単に指示に従うだけでなく、目的や原因を考えるようになります。


行動


考えたことを、小さく試します。

提案する。手順を変えてみる。周囲に相談する。結果を見て修正する。

この行動が経験となり、次の思考と熱意につながります。

この循環が回っている状態が、見えにくい成長です。


社員が育たないとき、本人だけを見ない


社員が育たないと感じたとき、研修や資格取得を増やすことも一つの方法です。

しかし、それだけでは解決しない場合があります。

確認したいのは、次の点です。


  • 安心して質問や相談ができるか

  • 自分の役割と判断できる範囲が明確か

  • 工夫や提案に反応が返っているか

  • 失敗から学べる関わりがあるか

  • 結果だけでなく、考えた過程も見ているか

社員の成長が見えないのではなく、会社が見つけられていないだけかもしれません。


無料診断のご案内


孝(こう)社会保険労務士事務所では、相談のしやすさやルールの明確さなどを確認する「労務リスク診断」と、達成感、承認、仕事への誇り、成長実感などを確認する「前向きさ診断」をご用意しています。

社員に足りないものを探す前に、現在の職場に、安心して考え、試し、成長できる土台があるかを整理してみてください。


無料の労務リスク診断 URL:https://www.koh-sharousi.com/ansin


無料の前向きさ診断 URL:https://www.koh-sharousi.com/seichou


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