社員の視野を広げる方法|安心・成長・傾聴の3ステップ
- 佐藤孝一
- 2024年9月2日
- 読了時間: 4分
更新日:2 日前

「自分の仕事だけでなく、周囲のことも考えてほしい」
「一つの考え方に固執せず、別の可能性にも目を向けてほしい」
社員に対して、このように感じることがあると思います。
しかし、視野の広さは、本人の性格や知識量だけで決まるものではありません。
安心して考え、意見を出し、他者の考えを聞ける職場があってこそ育ちます。
視野の広い人材とは
視野の広い人材とは、単に多くのことを知っている人ではありません。
自分の見方だけを正解とせず、異なる立場から物事を考えられる人です。
同じ出来事を見ても、人によって受け止め方が違うのは自然なことです。
視野を広げるとは、自分には見えていないものがあると認め、別の視点を加えることです。
私は、メーカーの開発・試作部門で約15年、介護現場で約11年働いてきました。
メーカーでは、設計側と試作側では、重視する点が異なります。
介護でも、利用者の安全を優先する職員と、本人の希望や自立を重視する職員では、同じ場面でも判断が変わります。
誰か一人だけが正しいのではなく、それぞれの立場から見えているものが違うのです。
ステップ1:安心して意見を出せる職場をつくる
最初に必要なのは、安心して働ける土台です。
・労働時間や休日が適切に管理されている。
・賃金や就業ルールが明確になっている。
・困ったときに相談できる。
・質問や意見を出しても、強く否定されない。
こうした状態がなければ、社員は新しい考え方を探すよりも、間違えないことや目立たないことを優先します。
視野を広げてほしいと求める前に、異なる意見を安心して言える職場になっているかを確認する必要があります。
ステップ2:自分で考え、小さく試せるようにする
安心の次に必要なのは、考えたことを行動に移せる環境です。
当事務所では、社員の成長を次の循環で捉えています。
熱意→思考→行動
・仕事を良くしたいと思う。
・原因や方法を自分で考える。
・考えたことを小さく試す。
最初から正解だけを求めると、社員は失敗を避け、決められた方法から外れなくなります。
提案が出たときは、すぐに良し悪しを決めるのではなく、
「なぜ、そのように考えたのですか」
「一部で試すことはできますか」
と確認することが大切です。
ステップ3:傾聴によって他者の視点を取り入れる
視野を広げるためには、自分とは異なる考えを聞く必要があります。
傾聴の基本は、相手の話が終わる前に、自分の結論を出さないことです。
話を聞くことは、相手の意見に賛成することではありません。
相手が何を見て、なぜその考えに至ったのかを確認することです。
「私にはこのように見えていますが、あなたにはどう見えていますか」
「そのように考えた理由を、もう少し聞かせてください」
このような問いによって、自分だけでは気づけなかった情報が見えてきます。
読書は視点を増やす補助的な方法
傾聴が目の前の人の視点を知な方法
傾聴が目の前の人の視点を知る方法だとすれば、読書は、普段接することのできない人の経験や考え方を知る方法です。
私自身、読書を通じて、自分とは異なる仕事、時代、価値観に触れ、それまでの経験を別の角度から考え直すことがあります。
自分では当然だと思っていた考え方が、必ずしも唯一の見方ではないと気づいたこともあります。
その意味で、読書は視野を広げる有効な方法です。
ただし、本を読むこと自体を目的にするのではなく、
自分の経験と何が違ったか
新しく知った視点は何か
仕事にどう活かせるか
を考えることが重要です。
職場で取り入れる場合も、全員に毎月一冊を義務づける必要はありません。短い記事や事例を読み、感じたことを共有するだけでも、視点を増やすきっかけになります。
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